🐝養蜂女子のみつばち日記🐝

💛女子でも簡単にできる養蜂ノウハウを大公開💛  大好きなミツバチや蜂蜜のことを、女性ならではの視点で発信していきます💛

初めての採蜜1~準備編・現場作業の手順 

 

ミツバチを初めて飼ってみたけど、

採蜜の時期がわからない。

採蜜の道具は何が必要?

群れを崩壊させない、安全でおいしい蜜の採り方は? 

 

などなど、採蜜を初めて経験する人のために、

こんな疑問にお答えしながら、

採蜜の手順をわかりやすく説明していきましょう。

 

 

🐝採蜜の時期は?🐝

 

ミツバチが入居して数カ月が経過すると、採蜜(さいみつ=ハチミツをとること) の時期がやってきます。

 

ハチミツの採取は、通常、初夏から秋に行う方が多いですが、越冬した元気の良い群れでは、春に行うこともあります。

 

採蜜はとても重要な作業です。

やり方によっては、群れを活性化させたり、元気にする一方で、群れを崩壊させる危険性も含んでいます。

 

そこで、今回は、ニホンミツバチを傷つけない、犠牲を最小限に抑えた採蜜方法をご紹介していきます。

 

🐝採蜜ポイント1

採蜜前に巣内を観察しよう!

 

採蜜の前に、必ず巣箱の中をのぞいて、群れの様子を観察しましょう。

 

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健全群の蜂球

 

巣箱の扉を開けて、中をのぞき込み、ハチミツを採っても大丈夫なぐらい、十分な蜂数がいるかをみて、巣の大きさを確認します。

 

上の写真のように、こんもりとした大きな蜂球を巣箱一杯につくっており、密度が高ければOKです。シャーっというシマリング(ニホンミツバチが外敵に対して示す威嚇行動の一つ)を定期的に行っているかどうかも健全群の目安になります。

 

 

チェックポイントは3つ!

*通常通り、元気に活動しているかな?

*徘徊蜂など、弱った蜂や異常な行動をする蜂がいないかな?

*やたらと突進してきたり、普段よりも攻撃力が高まっていないかな?

 

スズメバチの往来が激しい季節や、雨天・曇天などの天候など、何らかの理由でミツバチの機嫌が悪いとき、攻撃性が高まっているときは採蜜を見合わせた方がいいでしょう。

刺されて大けがをしたり、衝撃で巣箱をひっくり返したりなど、攻撃性の高いときは事故につながりやすいものです。決して侮らず、ミツバチの機嫌がいいとき、普段通りの穏やかな様子のときを選ぶのが成功のコツです。

 

 

🐝採蜜ポイント2

初回は最上段のみ採蜜しよう!

 

ニホンミツバチの巣は、構造上、一番上がハチミツの貯蔵域、下に行くにつれ、花粉を保存したり、幼虫を育てる育児域になっています。

 

重箱式巣箱の場合、5段になれば最上段から1,2段を採蜜しても良いという認識があります。群れの状態にもよりますが、強群の場合、最上段とその下の2段分をとる場合もあります。

ただし慣れない場合、初心者は、最上段を1段採蜜し、慣れたころに2段目に挑戦してください。

花粉がたくさん貯蔵されている育児域は、2段目にある場合もあります。採蜜になれて、この見極めができれば育児域を取ることなく、群れの勢いを維持できるようになります。

また、1段目のふたを開けて、蜜の量が極端に少ないときは、蓋を戻して見送ります。

そのような状態で採蜜しても、おいしいハチミツは採れませんし、群れが崩壊してしまいます。

人間でも貯えが豊富にある裕福な家庭もあれば、そうでない家庭もあります。

ミツバチも同じで、小群で群れの勢いが弱かったり、蜜源の減少や環境が悪かったり、蜂数が減ってしまった状態では、十分な蜜を集められないからです。

実際、採蜜が1回もできない群れもあります。くれぐれも、たっぷりの蜜を保管してそうな、元気な群れから採蜜を行うようにしてください。

 

 

🐝採蜜ポイント3

夏場や入居間もない群れの採蜜は避けよう!

 

 

また、時期も重要です。

早春や気温が高くなる夏場にありがちですが、巣が温かくなってゆるくなっていたり、入居間もない群れでまだ巣がしっかりできていないうちに採蜜を行うと、最上段を切り取った瞬間に巣落ち(巣が落下すること)もあります。

こうなると落ちた巣の下敷きになって女王が死んだり、群れが全滅する可能性があります。たとえ生き残っても巣が壊れたら群れは逃去しますので、十分注意してください。

暑い時期、入居間もない群れの採蜜は、絶対に行わないほうがいいでしょう。

 

 

🐝 ~現場で必要な採蜜道具~  

必ず揃えてから、行いましょう🐝

 

 

最初にご紹介しました道具編では、養蜂に必要なグッズの紹介をしていますが、

採蜜の際は、服装はもちろん、必ず、面布、皮の手袋、長靴など、必ず、養蜂に必要な装備で臨んでください。

 

まだの人は以下を参考に、準備を整えましょう。

 

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1:ハイブツール

 

採蜜の際、巣箱の上蓋の隙間に差し込んだり、

巣くずをかき出したりします。

2本あれば、2か所に差し込むことができるので、

私は常に2本持ち歩いています。

 

 

 

2:充電式ブロワ

 

これは安全のためにも準備されることをおススメします。

採蜜の際は、これのおかげでずいぶん、作業が捗りました。

コードレスで風力が調整できるものなら、なんでもOKです。

 

 

 

3:衣装ケース(透明)  

*使用するスノコと巣箱1段分がすっぽり入る大きさを選ぶ

 

この衣装ケースは採蜜専用にします。

採蜜の際に内部をアルコール消毒しておき、

底にスノコを敷きます。

そして、その上に、切り離した巣箱を置くと、そのまま垂れ蜜がとれます。

 

ケースは、値段は高くても、丈夫な作りのものを購入してください。

薄い素材だと、巣箱との接触や地面の石などとの衝撃で簡単に割れることもあります。

底に敷くスノコを選んでから、

スノコ+巣箱の大きさで、ケースのサイズを選ばれるといいでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

4::金属製のスノコ

 

衣装ケースの底に設置し、上に巣箱を載せると、

スノコを通して蜜が下に落ちるので

巣箱の木材が蜜に触れることはありません(清潔です)。

 

自宅にあるものでも代用できますが、

スノコが脚付きである程度の高さがあると、

蜜がある程度溜まっても巣箱に触れずにすむので

少々高くても、後々のことを考えれば、

ある程度の高さがあり、

巣箱の重さに耐えられる重量、サイズを選ばれることをおススメします。

 

スノコのサイズが巣箱より小さいと巣蜜を潰す恐れがあるので、

はすに構えられるスペースも必要になります。

スノコ本体が華奢なつくりだと、

巣箱と蜜の重量に押しつぶされてしまうので、

そちらの点でも注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

4:蜜刀

 

蜜蓋を素早くカットするためのナイフです。

使い慣れたものなら何でもOK。

握り手が蜜で滑りにくいものを選びましょう。

 

 

 

5:ビニール手袋

 

巣蜜を扱う際は、軍手などからこちらに変えて作業します。

軍手の下に装着しておき、直前にはずして

アルコールスプレーをするなどでも可。

後の充てん作業などでも頻繁に使います。

100均などで安物を購入すると、手袋が蜜にくっついて

その粘着力で手から抜けることもあります。

こうなると何度も付け替えねばならず、無駄にゴミも増えます。

手に密着し、すぐに抜けないものを購入しましょう。

 

 

 

6:濡れふきん、ペットボトルに入れた水

 

現場での作業で汚れた際に手を洗う水です。

濡れふきんは、巣箱の汚れ落としや蜜をふき取る際に必要です。

採蜜が終わった後も、蜜がこぼれていないかを必ず確認し、

巣箱に付着した蜜をふき取って帰ります。(盗蜂予防)

 

 

7:ごみ袋

 

外し終わったテープや巣くず、汚れた布など、

2つ用意して、捨てるもの、洗濯するものに分けて持ち帰り

現場に落とさないよう注意しましょう。

 

なかでもハチミツや巣くずはとくに盗蜂を誘いますし、

現場を人工物で汚さないことは環境への配慮になります。

必ず自然のもの以外は捨てずに持ち帰りましょう。

 

 

 

🐝 現場での作業手順 🐝

 

採蜜を行う際に大事なのは、

「静かに行う、手早く行う」です。

ミツバチが気づかないうちに終わらせるのがコツです。

では順番通り、進めていきましょう。

 

  1. まずは、濡れタオルで巣箱の汚れを丁寧にふき取ります。採蜜の際、巣箱が汚れていると、万が一蜜が付いたときに不衛生なので、必ずきれいにしておきましょう。
  2. 巣箱がきれいになったら、ドライバーの取っ手などで蓋の4隅をトントンとゆっくり、軽く叩いて振動を与えます。仕事をしている内勤蜂が振動に驚いて下に移動するのが目的です。刺激が強すぎると門番が来て襲われるので、様子を見ながら静かに行いましょう。
  3. このとき、準備していた給餌用の蜜を下から差し入れて注意をひくのも1つの方法です。給餌をしながらだと、ミツバチの警戒心も弱まるからです。
  4. 次に、天板を取り外します。上蓋にナイフを入れ、少しずつこじ開けるように蓋と巣箱に隙間を作り、隙間にワイヤーを差し込んでゆっくり引っ張ると、蓋と巣をきれいに切り離せます。ミツバチが隠れていないか隙間から確認しましょう。
  5. ゆっくりと蓋を開けて、まずは中の様子を観察しましょう。まだ蜂が残っていたら、ブロワの弱い風で下に追い払います。ブロワがあると蜂の犠牲が減りますし、蜂をどかせるときなどもゆるい風で吹き飛ばせるので作業が捗ります。必ず準備しておきましょう。
  6. 蜂がいないことを確認したら、最上段と2段目の隙間にナイフを入れて、先ほどと同様にワイヤーで巣を切り離し、巣箱を外します。このとき、蜜が垂れないよう切れ目を横に向け、素早く用意した衣装ケースのスノコ上に巣の切り口を上に向けて置きます。巣箱を置いたら、ミツバチが寄ってこないようにすぐに蓋をしめましょう。
  7. 残された巣箱に、先ほど外した蓋を置き、固定します。メントール処方を行っている場合は、すのこ、扉付きの空巣箱を置いて天板で固定。屋根、ブロック、ロープなどで、通常通りの固定をします。
  8. 現場に巣蜜や蜂蜜が落ちていないか、巣箱に付着していないかを必ずチェックして、巣箱をふき取ったり、地面のごみを拾いましょう。(盗蜂予防)
  9. ミツバチの様子に異変がないか、最後に巣箱の下からチェックして様子を見ます。採蜜後は、巣落ちの可能性を考えて、数日はミツバチの様子を見に行きましょう。

 

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