スズメバチ
8月下旬から12月頃まで、世界最大のオオスズメバチやキイロスズメバチなどが単独、あるいは集団でやってきて、ミツバチをつかまえて連れ去ります。
なかでもオオスズメバチは、巣箱をかじって侵入し、成虫だけでなく、蜂児や蜂蜜なども捕食し、コロニーを全滅させます。威嚇されたミツバチが集蜜活動に出られず、籠城したり、逃去することもあります。
対処法
巣門を屋根で目隠し
スズメバチは高いところから飛びながら獲物を狙う習性があるため、屋根で巣門を隠すと見過ごす場合がある。
巣門は必ず6ミリ以下に
巣門の高さは5~6ミリにし、スズメバチの侵入を阻止する。また、金属板を取り付けて補強し、オオスズメバチにかじられないようにする。
スズメバチトラップ(防水粘着シートの設置)
今のところ、もっとも強力なのが、屋外に強い防水の粘着シートです。プロ仕様なので、雨にぬれても繰り返し使え、粘着力が変わらないのが特徴。私はこれをまとめて購入し、時期になれば蜂場の巣箱の屋根の上に設置しています。
巣門のそばだと、誤ってミツバチがくっつく危険もあるので、なるべく巣門からは離します(図参照)。
使用方法は簡単。電撃殺虫ラケットで、オオスズメバチを叩いて捕獲し、粘着シートに1匹つけておけば次々にかかります。普段から、ラケットや殺虫剤といっしょにセットで準備しておきましょう。
*キイロスズメバチには効果なし
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スズメバチ専用の殺虫剤
捕獲して焼酎漬けにする場合は、殺虫剤ではなく、氷殺ジェットをお勧めします。
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マイナス85度の冷気でスズメバチを氷殺するスプレー。
殺虫成分が入っていないので、安心です。
防鳥・防虫ネットを張る
巣門にスズメバチ除けの網を張ったり、トリカルネットで囲ったりする方法もあります。この場合は、以下のサイズを念頭に置いて、網目を選んでください。
■ハチのサイズ(巣門の通過サイズ)
ニホンミツバチ 働き蜂3mm
女王蜂4mm
セイヨウミツバチ 働き蜂3.5mm
女王蜂5mm
スズメバチ 約6mm~
ただし、6ミリ以下の網目だとスズメバチは通れませんが、網がゆらゆらするので、ミツバチも飛びながら通りずらくなります。網の前でウロウロしているとスズメバチに捕食されるので注意が必要。網目を少し大きくすると、小さなスズメバチが入りやすくなるため、網目のサイズを決めるのはかなり難しいです。
そこで、10ミリ前後の多少大きめの網を張っておくと、ミツバチを捕まえたまま、スズメバチが羽を広げて飛ぶと網に引っかかるので、障害になります。
また、夜間、メンガタスズメなどの侵入ができなくなり、朝に点検に行くと、網に引っかかって死んでる個体もいます。またヒヨドリなどの蜂を捕食する鳥よけにも効果的です。
トリカルネットの場合は、5ミリでもOKです。
実際に、網を張ってみました(結果)
1. 群れ数が多いと、四角い巣箱にキレイに網を張るのに時間と労力が必要。風や雨でよれたり、破れたりしたときの補修もけっこう大変でした。
2. 網目が小さいとミツバチがひっかかり、出入りがしにくそう。活動を制限している?
3. 網と網の隙間、切れ目、破れ目などからキイロスズメバチが侵入するのを目撃。網の裾と土の間から、こっそり歩いて入る強者もいました。
などで、これで効果が出ていると認識できる場合はいいのですが、やらないよりはまし、という考えでいた方がいいかもです。
巣門に集まるスズメバチに対しては、金網で作ったスズメバチ捕殺器のほうがいいのかなという気もしました。器用な方は自作されるようです。
アオヤギ式巣門台の設置
スムシやスズメバチ対策に制作したアオヤギ式の巣門台です。設置しているトリカルネットの網目のサイズは5ミリです。
2019年の夏~秋にかけて、セイヨウミツバチに襲撃された経験を踏まえ、
切り抜いた木片を蓋にしていて、いざとなったら完全封鎖できるようにしています。
YouTubeでアオヤギ式巣箱を掲載したところ、本家が動画で取り上げてくださいました!
スムシ
*スムシの項目参照。
カマキリ・カブトムシ・メンガタスズメ・ゴキブリ
*クモ・ムカデ
対処法
ミツバチを捕食するクモとムカデ以外は、ミツバチが目当ての昆虫です。
巣門を6x6ミリ以下にすると侵入を防げる場合もありますが、
ムカデやゴキブリなどは容易に入り、巣箱のなかで待機しているものもいます。こまめにチェックして
見つけ次第、駆除しましょう。
ヤモリ・トカゲ
対処法
ハチを食べる数は知れているので放置していると、ミツバチの天敵のゴキブリやガ、アリなどを捕食してくれる。巣箱のそばにいたら追い払う。
ガマガエル
対処法
ミツバチを大量に捕食するので、寄せ付けない工夫が必要。
見つけたら、追い払う。
ツバメ・ヒヨドリ
対処法
春の結婚飛行の際、女王バチがツバメに捕食されて無王群になるというケースはよくあります。しかしながらツバメは益鳥のため、駆除できません。ツバメの巣がある場所、毎年来るような場所は遠ざけて、安全な場所に飼育箱を置くようにしましょう。
ヒヨドリは、冬場に防鳥ネットで予防しましょう。